我が家が、最初に奈良の家を買ったのが1996年、現在の家を建てたのが2012年です。
16年の歳月を経た家づくりで、家の建て方にも随分変化があったことを痛感させられたわけですが、もう既に現在の家での暮らしも7年も経過してしまいました。
お陰様で、このブログに現在もたくさんの読者の方にお越しいただいているわけですが、最新の住宅事情の常識とは既にかなり変わっているのでしょうね。
今回は、そんな観点で考えてみたお話です。
ありえないように見えて今は正しい常識に変わってたりして(そんなわけない)@Steve BuissinneによるPixabayからの画像
冷蔵庫の左右は0.5cmあれば良い
これは、我が家が入居時に購入した冷蔵庫が既にそうだったのですが、設計時には全く知りませんでした。自分の常識では冷蔵庫の左右は数センチ空ける必要があると考えていました。
しかし、キッチンの背面スペースを広く取るために、冷蔵庫はなるべく逆の壁側にぴったり付けて置きたかったんです。
ぴったりと言っても、壁の段差部分の一部とカウンター家具と触れる下半分だけで、一部はこのように露出する状態だったんですが、内心あまり良くないんだろうなという心配がありました。
そう思いつつも、壁に接触する部分は一部なので、自己責任でピッタリ付けてやろうと思っていたんです。
ところが、実際に冷蔵庫を購入してみると説明書には、このような記述が・・・
一瞬、見間違えではと思ったぐらいですが、左右のスペースは0.5cmあれば良いとのこと。
これなら、幅木の厚みが1cmなので、幅木にピッタリ寄せれば問題ありません。
ということで、安心して前述の写真の通り壁にも家具にもギリギリまで安心して寄せて設置できたわけです。
これは、我が家の冷蔵庫に限らず、どのメーカーでも常識になっているんですね。
冷蔵庫の新常識 大容量化、設置方法の変化で何が変わった?
家事の負担を軽減し、私たちの時間的ゆとりを生み出す白物家電は、今や「時産家電」とも呼べる存在に。決して安い買い物ではないが、自分のライフスタイルに合った機能が搭…
今更の常識かもしれませんが、万一私のように昔の常識で冷蔵庫の配置に悩んでいる方もいらっしゃるかもしれませんのでご紹介してみました。
ちなみに、前述の写真で我が家の冷蔵庫の上にたらいが置いてありますが、冷蔵庫の上にモノを置くのはNGのようです(笑)。
実は、ここにスピーカーを置いてやろうかと企んでいたんですけどね・・・がっかり
真っ黒のグラスウールの正体はカビではなかった?
家づくりの当初に訪れた、外張り断熱が売りのハウスメーカーで見せられた、真っ黒のグラスウールの写真がとても衝撃的だったのを覚えています。
ただ、いくつかハウスメーカーや工務店をまわるうちに、競合する他社の住宅仕様を批判する常套手段の一つと感じられて、なんとも言えない気持ちにもなりました。
とはいえ、グラスウールはやっぱり真っ黒のカビだらけになる可能性が高いんだろうなと、すっかり信じていたのですが、先般こんなニュースがありました。
壁内繊維系断熱材の黒変要因は大気汚染物質 気密不足で侵入 ヒノキヤGが調査 | 住宅・不動産ニュース:統計・データ:新建ハウジングDIGITAL(新建新聞社)
ヒノキヤグループ(東京都千代田区)はこのほど、 住宅解体時にみられる繊維系断熱材の黒変・劣化要因とメカニズムに関する調査を実施した。宮城学院女子大学の本間義規教授に研究を委託して実施した…
これは、ヒノキヤGrが、グラスウールなどの繊維系断熱材での気密性の施工の問題を指摘しており、グループが抱えるアクアフォームの優位性をアピールする目的が見えるので、冷静に見る必要がありそうですが・・・・
とはいえ、逆にこれまで黒くなったのは「カビ」と断定したイメージが付けられていたことに、違う見かたが出てきたのは良いことだと思いました。
以前もご紹介したのですが、次のようにグラスウールの黒ずみはカビではなくホコリと指摘されている方がいらっしゃいました。
これらの画像での中で、比較的多くが、室内側から撮影したグラスウールの黒ずんだ写真ですそして、その解説コメントの多くが「グラスウールに(結露により)黒いカビが発生」のような内容が記載されています多くのユーザーは、「建築士」のコメントなので、すっかり信用するモノと思いますが
「グラスウールの室内側に結露が起きて、カビが発生する」という解説の
物理学的矛盾に、「建築士」本人が気づいていない(?)・・・からユーザーが気づくはずもない….
もしかしたら、専門家の間では、以前から常識だったのかもしれませんが・・・・
ヒノキヤGrの指摘にもあるように気密の問題はあるので、カビじゃないから問題ないというわけではありませんが、この記事にもあるように、カビでなければ黒色化したグラスウールを取り替える必要もありません。
とはいえ探してみると、黒色化したグラスウールがかび臭いので取り替えましたというリフォーム会社の記事も見つかるので、意見が分かれる可能性はありそうです。
いずれにしても、このようなインパクトのある見た目や口上で簡単に思い込んでしまうだけでなく、最新の常識をしっかり自分の目で確かめる必要があると思った事例です。
基礎もまだまだ進化する?
奈良の家を買った頃から随分変わったと思ったのが基礎ですね。そもそも、当初基礎にはあまり感心がなかったのですが、奈良の家にはあった床下の換気口が基礎パッキン工法のおかげでなくなったのがわかったときは、すごい進化だなぁと思いました。あと、ベタ基礎のおかげで、床下が土ではなく、コンクリートになったのも画期的ですね。そのお陰で床下に入れましたし(笑)。逆に30年ローンで買った奈良の家が、まだローンの半分の16年ぐらいで、こんなに古い作りになってしまっていることもちょっとショックではあります。
で、当時ハウスメーカー独自の特殊工法を除けば、布基礎・ベタ基礎・逆ベタ基礎の三種類が基礎の選択肢でした。もちろん、それぞれ少しずつバリエーションはあるようですが・・・
しかし、最近ではグリッドポスト基礎という面白い工法もあるんですね。
これまで、基礎内部の立ち上がり部分を型枠を使って、現場打設していたのを、プレキャストコンクリート製の束に置き換えることによって、工期を短縮できるということです。
型枠や鉄筋を設置やコンクリートの打設に手間や技術が必要なところを、あらかじめ工場で加工されたプレキャストコンクリートで省力化するというのは、木材のプレカット化と考え方が似ていて興味深いです。
このような創意工夫で、進化していく過程を見ていくのはとっても面白いなと思います。
施工の効率化だけでなく、床下の通気性も良くなるみたいですが、個人的には、床下メンテナンスが容易というのが嬉しい(笑)。確かに、床下の基礎立ち上がりを避けて移動するのは大変でしたからねー。
ふぅ・・・ここまで読んでいただきありがとうございます。
実は、これら意外にも少しネタを用意していたのですが、ちょっと長くなってくたびれてきましたので、また次の機会に回したいと思います。
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