4寸柱と3.5寸柱の組み合わせの我が家の設計はまずいのか?

    振り返り

    一般的には、ローコストな木造軸組み工法だと、3.5寸(105mm)の柱を採用していることが多いのではないでしょうか?
    我が家は、元々建売住宅を買おうと思っていたぐらいなので、柱の太さには無頓着だったのですが、ローコストな工務店でもオール4寸柱を標準仕様にしているところがありました。

    4寸と3_5寸

    人間、現金なもので、予算内で手に入るとわかるとやっぱり「オール4寸柱」という強そうな響きに惹かれてしまいます。
    アコルデにも見積もりしてもらったのですが、さすがに数十万オーバーとなり断念しました。

    とはいえ、アコルデは3.5寸柱を使用しながらも耐震等級3相当設計なのに、オール4寸の工務店は耐震等級2相当の設計だったんですよね。「強そう」なイメージだけで決めてはいけないと痛感したことを思い出します。

    ちなみに、我が家は通し柱・隅柱は4寸柱を採用しています。
    アコルデ構造仕様

    という話は、かなり記憶から遠ざかっていたのですが・・・・

    先週、日経ホームビルダーの『120mm角隅柱と105mm角管柱の設計は「素人同然」』という記事を見かけて、青ざめて思い出してしまったのです。

    120mm柱は4寸柱、105mm柱は3.5寸柱です。

    120mm角隅柱で105mm角管柱といえば、我が家のことではないですか!

    上記のホームページを見る限り、かなり心配になることが書いてあったので、我が家と比較して検証してみることにします。

    4寸と3.5寸の組み合わせの何が問題なのか?

    前述の日経ホームビルダーのページを見ると一目瞭然ですが、そのうち見られなくなりそうなので、イラストで書いてみました。(縦にしてみただけなのですが…..汗)

    4寸柱が外に出ている_外壁直張りまずい

    この通り、隅柱が4寸柱(120mm)だと、外側に柱が出てしまうため、その部分が外壁材にじか張りになってしまうからだということです。じか張りになった部分の透湿防水シートに悪い影響を与えることになってしまい、劣化を早めるのだとか。

    日経ホームビルダーのページには、実際にじか張りで劣化した透湿防水シートのショッキングな写真が掲載されています。

    うーむ。我が家は、こんなんだっけ?

    我が家の角は、じか張りなのか?

    では、ドキドキしながら当時の我が家の建築中写真で確かめて見たいと思います。

    こちらは、偶然写真におさめていた、我が家の角の写真です。
    IMG_3856_20180923195755a96.jpg
    3.5寸(105mm)の土台の上に、確かに一回り太い柱が乗っかっています。これは間違いなく4寸隅柱(120mm)でしょう。

    ん?でも、この写真を見る限り外側には出っ張っていないようです。

    では、もう一つのお写真を・・・こちらは、上棟式で家の四隅を清めている様子ですね。
    IMG_3895.jpg
    この写真を見る限り、右角の4寸柱と左側の3.5寸柱のラインが揃っているので、4寸柱だけが外に飛び出ていることはなさそうです。

    よく考えてみると、ここに段差があるとノボパン貼れませんよね・・・

    そして、透湿防水シートを貼った後の角の写真が奇跡的にありました!
    外壁を貼る前の状態
    おぉ!ちゃんと、角の部分にも胴縁が付いてます!

    我が家はじか張りではありませんでした!(ホッ)….うぅ、アコルデの皆さんお騒がせしてすみません(汗)

    念の為、先程の比較で我が家の場合の図を起こしてみました。

    4寸柱が内側_アコルデ
    このように、角の4寸柱は内側に入っているので外に飛び出ていません。
    ピンクの部分が透湿防水シートですが、我が家の場合実際はこの内側にノボパンが貼られているという状態です。

    うーん。やっぱり、アコルデに抜け目はありませんでした(自己満足)。

    おまけ: 4寸柱は内寸が狭い

    そう言えば、オール4寸柱にすると、廊下の幅など室内空間が少し狭くなるということを気にしていたことも思い出しました。
    ちょっと、ググッて調べてみると、3.5寸柱に比較して、4寸柱の場合、30mm廊下が狭くなるという説を見かけました。
    我が家の石膏ボードの仕様の場合、3.5寸柱だと、有効スペース約780mmなのですが、30mmも狭くなると750mmになるということです。これは、かなりの違いになりますが、本当にそんなに狭くなるのでしょうか?

    おそらく、柱の寸法差を踏まえて・・・
    120mm ▲ 105mm = 15mm x 2(廊下両側) = 30mm
    という計算になったのではと思いますが、私も実は最初そう考えましたので気持ちはわかります(汗)

    でも、実際は壁芯から計算しなければならないので、こうなるんではないでしょうか?
    廊下の幅4寸との比較
    柱の真ん中から半分での寸法差になりますので、合計15mm狭くなるという計算ですね。

    15mmって微妙な寸法ですよねー
    ほとんど気が付かないような、意外に狭く感じるような・・・
    計算するのが面倒ですが、家全体で見ると結構な面積が減ってるんではないかと思います(セコい?)

    とりあえず、我が家は3.5寸柱でもしっかりした設計と施工で、部屋の中も少しでも広く取れたので結果オーライでヨカッタヨカッタ

    コメント

    1. 生姜 より:

      SECRET: 0
      PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
      角だけ四寸柱で外に飛び出してはいなかったとのことですが、逆に言えば内側に少し飛び出しているということですよね。

      ということは、室内で角の部分だけちょびっと柱が顔を出した状態なのでしょうか? そこのクロスはどのようにしたのでしょう?

    2. まっしんはやぶさ より:

      SECRET: 0
      PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
      コメントありがとうございます。

      私もその点は心配になって調べたのですが、特に自宅の角のクロス部分が飛び出ている様子はありませんでした。
      唯一残っている写真で、4寸の隅柱の内側に石膏ボードを貼った写真がありました。
      ブログの記事の「偶然写真におさめていた、我が家の角の写真です。」の後に紹介している4寸柱の写真の内側部分にあたります。
      ここは、浴室部分のコーナーになります。

      下記URLの図の下に貼っておきました。
      あくまで、私の推測なのですが、この図の通り石膏ボードを貼ると飛び出ている柱の角が隠れるのかなと思います。

      https://blog-imgs-134.fc2.com/k/i/s/kisekinomyhome/2020022322055188e.jpg

      ただし、腑に落ちないのは、4寸柱(120mm)と3.5寸柱(105mm)の差は、15mmなのに対して、石膏ボードは12.5mmなことです。
      本来2.5mmほど飛び出るような気がするのですが、この写真ですと出ていません。

      この理由をご説明できないのが申し訳ありませんが、我が家の場合、結論としては室内側に角が飛び出した状態にはなっていないということになります。

      ご参考になりましたら幸いです。

    3. 生姜 より:

      SECRET: 0
      PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
      まっしんはやぶさ様、詳しいご解説ありがとうございました。

      たしかにお写真を見ると飛び出していないようですが、「2.5mm」はどこに消えたのでしょうか…?(笑)

      実は私がいま検討している工務店さんも四寸柱が基本のようで、ちょっと気になっております。オール四寸か、隅だけ四寸なのかはまだよく聞いていませんが、オール四寸だとしてもそれはそれでデメリット(部屋や廊下が狭くなる、断熱材の使用量が増えてコストアップ?)もありそうなので心配です。

    4. まっしんはやぶさ より:

      SECRET: 0
      PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
      ご返事ありがとうございます。
      「2.5mm」は、本当にどこにいったんでしょうね(汗)
      また機会があったら工務店に聞いておこうと思います。
      いずれにせよ、リビングの角でも確認しましたが、クロスが飛び出ているということはございません。

      我が家も当時オール4寸の工務店と比較をしておりました。
      建てた工務店でも一旦オール4寸の場合の見積もりを頂いたのですが、
      約31坪の建物で+30万円という回答でした。

      どこかでオール4寸へのグレードアップで+6000千円/坪という情報を見たことがあるのですが、
      この計算だと19万円ぐらいで済むはずです。
      比較的低価格にしてくれる会社なのに、結構高いなぁと思ったのですが、おそらく原因はセルロース
      ファイバーの吹き込み断熱材仕様だったからだと思います。
      吹き込み断熱の場合、ご心配の通り壁の厚さに合わせて断熱材が増えますので。
      でも、一方でグラスウールや発泡ウレタン系の場合、壁の厚さに依存せず厚みをコントロールできる
      ので、断熱材の使用量は、吹き込み系でなければ影響は少ないのではと思います。

      部屋や廊下が狭くなるのは、私も心配でした。廊下などですと、両側から1.5cmずつ狭くなる計算に
      なりますね。合計3cmは結構大きいです。
      でも、なぜか2cmしか違わないという書き込みをどこかで見た記憶があるので、これは建築会社に
      確認するのが確実かと思います。

      ご参考になりましたら幸いです。

    5. 生姜 より:

      SECRET: 0
      PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
      ありがとうございます。
      とても参考になりました。

      いろいろな方のブログなどを読み漁っていますが、まっしんはやぶさ様のように具体的な数値や図面などでキッチリと書いてくださっているケースは少なく、みんなフワッとした情報ばかりなので、これだけ詳しい情報を読ませていただけるのはとてもありがたいことです。

      他の記事も興味深いものが多いのでどんどん読ませていただき、また質問させていただくかもしれません。
      よろしくお願いいたします。

    6. まっしんはやぶさ より:

      SECRET: 0
      PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
      こちらこそ、ありがとうございます!
      少しでも参考にしていただけるとお聞きすると、とても励みになります。

      また何か他の記事でもご質問があれば、コメントくださいませ!
      家づくりの真っ最中で大変かと思いますが、是非楽しんで素敵なお家を建ててください!

      ではでは、こちらこそよろしくお願いします。

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