[株立ち化大作戦] 常緑やまぼうしに無理やり胴吹きさせてみた

    植栽

    築10年を超えると、当時植えた庭木もかなり成長し、存在感の拡大スピードが年々早くなって来ている気がします。

    成長の早いシマトネリコに比べて、成長速度がおとなしい常緑ヤマボウシのことを、すっかり油断していたのですが、少し今後が心配な大きさになってきました。

    わが家の常緑ヤマボウシは、一本立ちなのですが、できれば軽い雰囲気を継続したいので、株立にしたいところです。

    しかし、一本立ちの幹を根本で一旦切断して、芽吹いてくるのを信じて待つのは、かなり勇気が必要です。

    しい芽が育つまで一切葉がなくなり、その一角がしばらく寂しくなってしまうのも抵抗があります。

    そこで、独自?の方法で、株立のための新しい芽を出すための実験的挑戦をしてみたお話です。

    常緑ヤマボウシの直近の成長

    わが家の常緑ヤマボウシは、枯らしてしまった茅ヶ崎市から記念樹としてもらったハナミズキの後釜として、2014年に植えたものです。

    ハナミズキは、高さ20cmほどの、かなり小さな幼木でしたが、常緑ヤマボウシは、植えた時点で150cmほどの高さがありました。

    また、ジューンベリーのようにネキリムシに根をかじられて枯れないか不安だったのですが、5年後の2019年3月には、このくらいまで成長しました。

    今見ると、とてもバランスの良い樹形だった頃のように思います。

    常緑ヤマボウシは、成長がゆったりで、樹形もみだれにくいため、あまり頻繁に剪定をしないのですが、油断すると、上の方だけ伸びすぎていることがありました。

    この写真で、2021年9月です。

    その後、少し部分的に剪定して高さは調整しているのですが、2022年3月の写真を見ると、樹形のバランスがよくありません。

    下の方に葉が広がっていて、格好が悪いですね。

    そして、最新の状態がこちら、2023年1月です。

    下の方の枝を落としたので、少し格好が付きましたが、もう少し枝を透かしたいところです。

    植えてから約8年も経過したので当然ですが、成長がゆっくりとはいえ、かなり立派な庭木に成長しました。

    そして、最初の写真と見比べると、じわじわ幹が太くなっているのがよくわかります。そして、最後の写真だけ、ちょっと違いがあるのがわかるでしょうか?

    現在の幹の太さ

    植えたばかりの頃は、せいぜい1.5cm程度のかわいい幹だったのですが、現在の太さを測ってみると、こんなに太くなっていました。

    約6.5cmほどあります。

    楕円形状になっているため、太いところでは8cm近くにもなりそうです。

    ちゃんと、定点観測していないのですが、毎年同じサイズで太くなっているというより、年々太さの増し方が加速している感覚です。

    根が張り巡らされた根や、地上の葉も増えたことで、栄養を取り入れる量が増えて、太るのも早くなっているのではないでしょうか。

    来年あたりは、軽く10cmを超えてきそうな勢いを感じます。

    すでに、昨年時点で、この懸念を感じ始めていたので、何か対策をしなればと考えていました。

    ひこばえや胴吹きを出すには、木にピンチを与える?

    最初から株立の場合は、太くなった幹を順番に落としていけば、順繰りに細い幹に入れ替えていくことができます。

    しかし、冒頭に書いたように一本立ちの場合、幹を落とすと、何もなくなってしまい、万一芽が出てこないということにもなりかねません。

    ひこばえが出てくれば、代替わりとして大切に育ようと考えていたのですが、待てど暮らせど出てくる気配はありません。

    そこで、どんなときにひこばえが出てくるのかを調べてみると・・・

    枝や幹には、芽生えないまま眠っている芽があります。 この芽を休眠芽(定芽)といい、木のエネルギーが不足してピンチに陥った時、芽生えます。

    木の都合も考えてみよう 山口県樹木医会

    ということがわかりました。

    なるほど、樹木は、木のエネルギーがなくなると、危険を察知して、ひこばえや胴吹きの芽を出すのですね。

    最初に剪定方法を調べたときに、ひこばえや胴吹きは落とすと書かれていた記憶があるのですが、木にとっては栄養不足で必死で芽を出していたようです。

    そこで、以前から実験してみたいと考えていたのが、幹に傷をつけたら、芽が出てくるのではないか?という仮説です。

    早速ですが、実際に幹にのこぎりで切れ込みを入れてみると、見事に胴吹きの芽が出てくれました。

    ただ、実は、この切れ込みは胴吹きが出た直接の理由ではありません。

    なぜ、そう言えるのかは後述します。

    さらに約10日後の7月頭でこんな感じ

    7月17日には、ここまで育ちました。

    そして現在が、こちら。

    代替わりとなってもらうには、横に広がらず、もう少しまっすぐ上に伸びてほしいところです。

    そこで、応急処置で紐で補強しておきました。

    前述の最新の写真では、この胴吹きが写真に写っていたということです。

    胴吹きと言っても、ほぼ根っこ近くなので、ほぼひこばえのようです。

    ここからの芽だけだと、幹を落とすと株立のようには見えませんが、おそらくまた芽は出てくるでしょう。

    どこまで育ったら現在の幹を落とすのかが悩ましいところです。

    出てほしかった逆方向に芽が出てしまった。

    実は、最初に切れ目を入れたのは、このように芽が出た右側なんです。

    カルスがが盛り上がって、すでに傷口を塞ごうとしているのがわかりますが、幹の真ん中ぐらいまで、かなり切れ込みを入れていました。

    本当は、向かって右側に芽が出てほしいと思っていたんですが、見事に逆に出てしまったんですよね(笑)

    なので、左側の浅い切れ込みは、左に芽が出た後につけたものです。

    わざわざ、後から切れ目を入れた理由は、先々幹を落とす際に、ここに隙間を作っておかないと、のこぎりの葉が通らなくなりそうな気がしたからです。

    左から切ればよいのですが、最後に新しい胴吹きの幹まで切ってしまう恐れがありますからね。

    ちなみに、左右から切れ込みを入れて、木の表皮を完全に上下で切り離してしまうと、木が枯れる原因になるため、相当際どいことをしています。

    どこかで、ガーデニングのプロの方が、木をいじめるようなお手入れはダメと書かれているのを見たことがあるので、こんな方法を書いているとこっぴどく怒られそうです。

    ということで、くれぐれも真似をしないようにご注意くださいませ。

    本当に常緑ヤマボウシの株立にできるかどうかは、まだまだ時間がかかりそうです。

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