建築系Youtuberの方々が口を揃えて言われる「バルコニーいりますか?」問題。
プロの作り手視点のご意見としては、よく分かる部分もあるのですが、将来売る可能性を考慮した資産価値を同時に語られている場合は、少し疑問を感じます。
資産価値には流動性も重要なのですが、バルコニーのない家って売れにくくないですかね?
現在も、「バルコニーいりますか?」という問いや説得が刺激的に見えるわけで、その注意を惹く効果を動画で多用されているのは、多くの人がなんとなく必要と思っていることを現していて、意見が正しいかどうかどうかとは関係ない現実です。
欲しいと思っている人が多いということは、売れる可能性も高いわけで、資産価値を考えるのであれば、付いていたほうがよいって考え方はないですかね?
もちろん、バルコニーのない家に一生住むつもりで他人の価値観は関係ないって家づくりなら問題ないと思いますが、売る場合は、他人が自分と同じ価値観を持っているとは限らないですからね。
ということで、バルコニーって、実際どのように受け止められているのか気になって調べてみたら、意外に情報があったのでご紹介します。
コロナ拡大で変化した住宅の条件にあった
昨年、リクルートが行ったコロナ禍のニーズ変化を見据えた『住宅購入・建築検討者』調査の中に、屋上や広いバルコニーがほしくなったという意見が出ていました。
[引用:『住宅購入・建築検討者』調査 (2020年) ]
11位なので、順位が高いわけではありませんが、インテリアにこだわりたくなったと同数なのが興味深いです。
また、首都圏では、一票だけですが、庭がほしくなったを逆転していることからも、単なる物干し場だけでなく、庭の代わりを求められていることが現れているのかなと思います。
住まいにあってよかったもの2位
一方で、昨年アキュラホームが実施した「新型コロナウイルス感染症により変化する住まいのあり方調査」では、「広い庭・バルコニー」が、2位にランクインしていました。
庭と一緒になっていてバルコニーのことだけではないのですが、在宅勤務環境で、この庭やバルコニーの余白の重要性は、私も実感しているので、とても共感できる結果です。
[引用: 不動産ニュース 理想の住環境、広い庭・バルコニーが人気]
女性人気一位という結果もある
続いて、株式会社ファジー・アド・オフィスという総合住宅展示場の企画・運営会社が実施した、「コロナ禍での住まいづくりに関する意識・実態調査」というものもありました。
総合住宅展示場に来場した人たちを対象にしたアンケートなので、その時点である程度、価値観の傾向が出ていると思いますが、なんと、今後の住まいや暮らしで欲しくなったものの女性部門1位が「遊べる広い庭・屋上・バルコニー」52.2%という、かなり大きい希望だそうです。
屋上やバルコニーと言えば、男性からのバルコニーでバーベキューをしたいなどの要望が大きいのかもと思ったら、女性にも人気なんですね。
そう言えば、建築系youtuberで女性がバルコニーいらないって言ってるのを見た記憶がありませんけど、どうなんでしょう?
[引用:@Press <コロナ禍での住まいづくりに関する意識・実態調査> 住宅展示場の見学予約数は7-…]
広いリビングを上回る要望なのは驚きですが、昨年の緊急事態宣言の庭スペースが、かなり家族の癒やしに貢献してくれたので、とても納得感があります。
[引用:@Press <コロナ禍での住まいづくりに関する意識・実態調査> 住宅展示場の見学予約数は7-…]
気兼ねなくお庭ランチが益々楽しめるかもしれない折り畳めるフェンス
ステイホーム生活の気分転換のために、先日からお庭でランチをはじめました。何度か、お庭でバーベキューなどはやっているのですが、意外に気軽なランチをお庭でという機会がありませんでした。庭用の、常設テーブルがないからというのもありましたが、いつでも出来ると思うとやらないもんですね〜。このところ、ずっと家にいるので、アウトドア用のテーブルと椅子を出したままにしているのですが、天気の良い日にお庭でランチを取…
私は引き続き在宅勤務生活が続いていますが、緊急事態宣言が解除されて以来、高3の次男も塾通いや、妻の通勤も再開となっています。完全に元通りになるのには、かなり時間がかかりそうですが、少しずつ社会的生活が戻ってくることを願っていますが、また、巣篭もり生活に戻ることも覚悟しておかないといけないのですかね。5月の頭頃の話なので、かなり今更感があるのですが、ステイホームがマンネリになりつつあるなかで、お庭で…
敷地環境の都合で、十分なお庭を取れない場合は、広いバルコニーや屋上が同様の役割をしてくれるだろうことは、とても想像が付きます。
やはり皆さん、何らかの形でのエクステリア空間を必要としているんですかね。
バルコニストは夫婦関係や子供教育の充実の場所に活用する
さらに調べてみると、イケアが毎年調査していた「ベランダ/バルコニーに関する意識調査2018」というものがありました。
2019年以降の調査が見当たらないのが残念ですが、ベランダ/バルコニーを楽しむ人のことを指した「バルコニスト」という言葉は、IKEA(イケア)が作り出した造語なのだそうです。
ベランダ/バルコニーを有効に使いたいという理想に対して、洗濯物を干すという利用現実が圧倒的で、面白いですが、建築youtuberの方々は、この現実に対して「いりますか?」と言っているんだろうなというのは良くわかります。でも、逆にそれだけ、惹きつける魅力もあるんだろうなとも。
バルコニストの教育意識が高いとか・・・
[引用:ベランダ/バルコニー利用に関する意識調査2018]
バルコニーが “夫婦関係”や“子ども教育”の充実の場だって話も・・・
面白いですね。
ただし、これらも、あくまで意識であって、実態は物干し利用かもしれないのですが、そうありたいって方々に、より魅力的に感じられるのはわかる気がします。
2017年の調査では、ベランダ/バルコニーで過ごす時間が充実すると親子関係も充実するなんて結果もありました。
[引用:家電watch 8割が物干し場に、充実のベランダは親子関係も改善、ベランダ実態調査]
わが家は、お庭が充分に取れたのでバルコニーは、物干し利用しか考えていませんでしたが、イケアが展開していた「1畳バルコニーを楽しむ」ってキャンペーンを見ると、わが家のバルコニーでも充分対応できそうなので、やってみたくなりますね。
[引用:家電watch 8割が物干し場に、充実のベランダは親子関係も改善、ベランダ実態調査]
シニアのほうが、バルコニーを幅広く活用しているという結果もあったので、これからがまだまだ楽しみです。
ちなみに、イケアのこの調査は、2016,2017,2018年と出ており面白いので、是非御覧ください。
イケア・ジャパン株式会社のプレスリリース(2018年5月11日 16時31分)ベランダ/バルコニー利用に関する意識調査2018
イケア・ジャパン株式会社のプレスリリース(2017年4月26日 19時00分)ベランダ/バルコニー利用に関する意識調査2017
イケア・ジャパン株式会社のプレスリリース(2016年4月22日 10時00分)ベランダ/バルコニー利用に関する意識調査
さぁ、いまこそ立ち上がれバルコニスト達よ(笑)
バルコニストってなんだろうと調べていたら、なんと、2020年10月に一般社団法人日本バルコニスト協会という組織が設立されていました。
すげぇ(笑)
冒頭の建築youtuberさんの、発言からバルコニスト達の肩身が狭くなってくるのかと心配しておりましたが、全くの杞憂だったようです(笑)。
どうやら、コロナ禍に伴うオープンエリア活用による不安やストレス解消のニーズを捉えた設立のようです。今後どのようなバルコニー活用の情報や活動をしていくのか、楽しみだなぁと思いました。
また、バルコニーだけでなくベランダやテラスやお庭などの住宅隣接のオープンエア環境全てが対象になるようなので、わが家にもかなり有益な情報が得られるかもしれません。
建築youtuberの皆さんは、「使います?」「使わないでしょ?」「だからいらないでしょ?」という文脈なんですが、日本バルコニスト協会は、「もっと使いましょう」「使うとこんないいことありますよ」というスタンスなんだと思います。
もし、バルコニーのいる・いらないで悩んでいる方がいらっしゃったら、是非このような両面でのスタンスの意見を聞いて考えていただきたいですね。
「あなた、それでも、バルコニーがなくても本当に後悔しませんか?」みたいな(笑)
- みんなのWeb内覧会
- WEB内覧会<総合>
- WEB内覧会*玄関
- WEB内覧会*キッチン
- WEB内覧会*洗面所
- WEB内覧会*お風呂
- WEB内覧会*トイレ
- WEB内覧会*階段
- WEB内覧会*ダイニング
- WEB内覧会*リビング
- WEB内覧会<和室>
- WEB内覧会*寝室
- WEB内覧会*子供部屋
- WEB内覧会*書斎
- WEB内覧会*ワークスペース
- WEB内覧会*外構
- ローコスト住宅等の情報&住宅巡り
- 魅力ある家づくり...
- 家づくりを楽しもう!
- いえづくりのこだわり
- 新築・リフォームの間取りアイデア
- 家づくり
- 新築一戸建て
- マイホームブログ
- 住まいと暮らし
- マイホーム、我が家
- DIYブログコミュニティ
- 庭・外構・エクステリア・リフォーム
コメント