ブログを書き始めた当時、13歳の中1だった長男は、今や20歳の大学2年生。
10歳の小4だった次男は、17歳の高校2年生になりました。
次男が無事大学に上がると、嬉しい反面二人の大学生を抱える最も家計を圧迫する時期に突入するので、気を引き締めねば。
それにしても、入居以来、7年を経過したのですから当たり前ですが、時間がすぎる速さに驚くばかりです。
最近では、いずれ子供が出ていくんだろうね、家の使い方はどうなるんだろうと現実味のある夫婦の会話も出て来るようになりました。
妻からは、二階に置いた洗濯機を将来一階に置くことが出来るかな?なんてことも何度も聞かれます。
将来、二階に上がって洗濯物を干すのは辛くなるのではと心配しているようです。
そう考えると80代の親は、三階建の実家で一階の洗濯機から三階の物干しまで未だに行き来する生活を送っているのですから頭が下がります。一方で将来を見越して対応することの難しさも感じます。
新築当時に遠い将来に思えた子供の成人も、あっという間に訪れたのですから、妻の心配も遠い未来ではないのかもしれません。
そんなことを考えていると、「スケルトンインフィル住宅」という間取りを自由に変えられる耐久性の高い家という考え方が目に止まったので、少し調べてみました。
スケルトンってことは骨組みってこと?
躯体と内装の寿命を分離できる考え方
スケルトンインフィル住宅とは、建物の構造体(スケルトン)と住宅の内装や設備など(インフィル)を分離して、ライフステージや生活スタイルの変化に柔軟に対応できる構造を持った住宅だとのこと。なお、ここで言う内装には、住宅内の内壁なども含むようです。
ウィキペディアを見ると、
「旧来の日本の建築は、構造と内装を分けて考える事をしない場合が多く、結果として内装の耐用年数=建築物自体の耐用年数となる構造を招いてしまっている。」
とあります。
確かに、どんなにしっかりした何十年持つ構造躯体であっても、室内の部屋割りや導線などがライフステージに対応できないと、結果的に住み替えが必要になってしまうことが想像できます。
この場合、物理的な寿命というより、ライフステージに対応できなくなるという意味での寿命ですね。
なんと、この構造、飯田産業の住宅で採用されているんですね。
[引用:いいだのいい家 構造・性能]
ここにも、長期間の耐久性がある構造に対して、内装・設備を変更しやすくする説明がされています。
私が家を建てるときは、とにかくしっかりした構造を採用しておけば安心というイメージを持っていましたが、その構造の耐久性を活かし続けられる、内装の柔軟性がないと十分にそのメリットを活かしきれないということかもしれません。
これは、両親の状況に合わせたリフォームしずらい実家の構造を想像すると、とてもわかりやすいです。
壁がなくせる・移動できるから間取り変更の自由度が高い
こちらも飯田産業の例ですが、子供が独立した後に和室とリビングを隔てた壁を取り除いて広いリビングにする事例がありました。
[引用:いいだのいい家 構造・性能]
我が家も、三枚引き戸で隔てた和室がリビングに隣接していますので、とても似ています。
そこで、我が家の構造を調べてみました。
赤い部分が筋交いの入っていない抜いても大丈夫そうな壁です。
アコルデは、ほとんど隙間なく筋交いを入れてくれているのですが、和室とリビングを隔てる壁の部分には筋交いがありません。ここは、もしかしたら壁を抜いて広げられる可能性があります。
ただし、バルコニーを支えている部分でもあるので、柱はおそらく抜けないでしょうね。
我が家の場合は、一階は空間に対して壁が少ないので多くの筋交いで耐震性を考えてくれていたのだと思いますが、これをスケルトンインフィル住宅にしようとすると、外周の壁以外は筋交いを入れないということなんですかね?
そんなうまいこといくんだろうか・・・
ちなみに二階の筋交いがない壁は、こんな感じです。
プランニングの当時に、子供部屋を最初は隔てないで後から壁を付けられる方法を考えていましたが、クローゼットの配置の関係で最初から分離することにしました。
あっという間に子供が大きくなったことを考えると、最初っから分離しておいた、この選択は正解だったと感じています。
ただし、クローゼットの中に筋交いがあるので、これがなくても大丈夫な状態にしておくと将来的に子供部屋を逆につなげて広い部屋にすることも出来たかなぁなんて思ってしまいますね。
それにしても、本当に沢山筋交いを入れてくれていると、あらためて実感します。
思い出すのが、当時格安の注文住宅プランを聞きに行ったら二階は一切壁がないと聞かされてびっくりしたエピソードです。
[安さには]2階には壁がない?期待が外れる980万の家[訳がある]
ローコストでも、断熱性能には少し興味と期待がありました。というのも、5年前に引っ越した賃貸戸建ての断熱性能に感激したためです。奈良の自宅は1996年に建てた建売は、もちろん1枚ガラスです。購入したときは断熱材を確認するような知識もありませんでしたが、グラスウールらしきものを詰めていた記憶はあります。奈良の冬は朝は必ず通勤用の車のフロントガラスが凍るぐらいで、朝にお湯をかけてから出勤するのが日課でした。玄…
これは、大胆というか無理やりなコストダウン方法だなと思ったのですが、壁がなくても成り立つということは、ある意味スケルトン・インフィル構造だってということなんですよね。
こちらの住宅も壁のない構造をベースで提供しているようですね。
無添加計画の取り扱う木造ドミノ住宅は、フルオーダーの家づくりとは違い、価格を抑えながら、高性能で永く住み続けられる住まいの作り方。
その最大の特徴は【スケルトン・インフィル】
スケルトン=外側、インフィル=内側と定義し、外側は単純な構造で高性能な「箱」をプロである弊社がつくり、内側は住まい手が中心になって計画するという考え方です。
もしかしたら、スケルトン・インフィル住宅をうたっていない会社でも、一旦壁のない家を建ててもらってから、壁をつければいいのかも?(そんなやついないか)
壁を自由にするだけでは不十分?
しかし、本来のスケルトン・インフィルのコンセプトを果たそうとすると、壁の位置の自由度だけではだめなようです。
例えば、室内配管やダクト、電気配線なども自由に変更できるように二重天井や二重床にする場合もあるようです。
オフィスの床のカーペットを取ると、配線が這う構造になっていたりして、容易に配線を追加変更できるのですが、一般住宅でも同じような考え方ってあるんでしょうか。
配線に関しては、まさに最近苦労したばかりなので、良い方法があるといいなぁと実感を込めて思います。
この観点では、我が家のようにアクアフォームで配線を固定する方法も本来は不利なようです。
未だにグラスウールでの断熱が根強くのこっているのも、もしかしたらメンテナンス性の視点もあるのかも。
家が長持ちするかどうかは、建物や設備が壊れるか壊れないかとか、そういう観点だけではないということなんだなぁと思わされたというお話でした。
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