[これも格安住宅の選択肢かも]二軒同時に建てればローコスト?

    振り返り

    2011年当時の話ですが、家づくりを考え始めたばかりの頃に、パワービルダーと言われる建売の建物は500万円〜700万円で建てられていると言われて衝撃を受けました。
    建売2
    あまりに安く建てられるため、土地を相場より高く買い取ることが出来るため、入札などでも圧倒的に落札率が高いようです。大抵ギリギリの土地面積に窮屈に建物を建てて売ってしまうため、町並みに余裕がなくなったり、私のように土地を買って注文住宅を建てたい人に、なかなか回ってこないという問題があると聞きました。

    企業努力とスケールメリットで、コストダウンされて家を持てる選択肢を広げられているのは素晴らしいのですが。
    しかし、確かに良さそうな土地はすぐにパワービルダーが押さえていましたし、実際、我が家の隣にもすし詰めで建売が建ったので、正直複雑な気持ちはございます。

    500万円の家というと、実際に一般にも公開されている商品(我が家が聞いたときは、業者間でやりとりする原価的な500万円という意味のようでした)では、アキュラホームの550万円の家やアーネストワンの580万円の家などが、話題としてよく見かけました。しかし、580万円の家の例では床面積が約17坪ぐらいと、1軒の家というには実需としてこのままでは無理があるという印象です。

    同じアーネストワンの780万円の家では、床面積も25坪ぐらいで奈良の我が家と同等サイズぐらいはあります。
    我が家の周辺に建っているような建売に近い間取りも選択できるようだったのですが、現在のホームページを見てみるとこんな状態になってました。
    img-02.png
    なんと、二階は収納も何もなく24畳一室という超大胆な間取!(笑)

    当時、お登りホームがやっていた980万円の家が二階の壁がない間取りだったのですが、まるでそんな感じです。

    かなり建築費が高くなってきていると聞くので、商品ブランドは残しながらも壁や建具を減らさないと成り立たなくなってきてるんですかね。『可変型間取り設計』というのも、かなり苦肉の策という気がしますね(汗)

    更に我が家は、当時消費税5%で買えたわけですが、いよいよ10%に上がるんですね。当時の我が家の予算では、現在ではより建物探しに苦しんだだろうなと実感します。

    確か当時、本体価格1000万円以下の家を一生懸命探していた記憶がありますが、千金堂や一建設が、約1000万円の価格で続けているのはすごいなぁと思います。
    一建設は、25坪で980万円〜とあるので、当時のように32坪の間取りが980万円で選べるのかどうかが気になりますが。

    そんなことを思い出しながら、ローコストな家を建てるのにどんな選択肢があるのだろうと調べて気になったものをご紹介します。

    2棟同時で1戸あたり本体850万円の家

    色々ググってみると70平米の3LDKが850万円(税別)の本体価格で建つという情報がありました。しかし、これはよく見ると賃貸用で、二棟同時に建ててこの価格のようなのです。
    ユニキューブ

    戸建て賃貸住宅・ユニキューブ | 立山建設

    ●若いファミリーを入居者ターゲットとした戸建の賃貸住宅
    ●55坪の土地に『2棟1セット』で建築
    ●2棟は完全に独立した『戸建住宅』
    ●1戸につき駐車場2台確保

    これを見て、思い出したのが家づくりだけでなくファイナンシャルプランニングにも力を入れていたCRJです。
    ここは、当時自宅用だけでなく賃貸用の戸建て商品を本体価格600万円台ぐらいから扱っていました。
    CRJの施主さんで、あえてその賃貸用物件に最初自分で数年住んで、途中から賃貸に切り替えるという話を聞いて、なるほどそんな手があるのかと思った記憶があります。それもファイナンシャルプランニングの一環だったんですかね。

    そう考えると、ユニキューブであえて二軒建てて、一戸は人に貸して収益を得るという方法もなかなかおもしろいなぁと思いました。やどかりマイホームでの資産づくりに興味を持ったぐらいなので、気になります。
    独立型の二世帯住宅を建てる場合の選択肢にもなりそうですね。一応切り離れている方が、個別に売ったり貸したりも融通がききそうですし。

    といっても、我が家は奈良の家を貸し出し中ながら、全く収益が出ていませんので、それどころではないのですが(笑)

    一戸あたり790万円〜 インカム型住宅の考え方

    こちらも先程と同じような賃貸向け住宅なのですが、2戸1セットで1,580万円~のデザイナー住宅タイプです。
    こちらは、約1800万円で、戸建住宅を1軒買って普通に住む場合と、二軒建てて片方を自宅で片方を賃貸にした場合の比較をしています。本体価格に外構工事費や屋外工事費を加えた金額が約1800万円なので、一戸あたり900万円相当で建てられるようです。
    インカム型住宅

    戸建賃貸住宅 | アドヴァンスアーキテクツ

    空き地・空き家として眠っている土地をお持ちではありませんか?当社では、土地活用のための戸建賃貸住宅の活用をおすすめしています。当社がご提案する戸建賃貸住宅は、27坪以上の敷地に2戸の住宅を建てることを最少単位とした高性能デザイナーズ住宅「WILL STYLE(ウィルスタイル)」です。

    この実質返済額ってのは、携帯の料金みたいですね(笑)。
    家賃収入に関しては、空き家や家賃ダウン、大きな修繕費のリスクもありますから、この資金計画を真に受けると怖いです。
    特に、この記事は不動産賃貸業を勧める目的ではないので、興味を持ってしまった人は、逆にこの記事この記事も参考にして冷静になってください(笑)

    価格不明のデザイナーズ戸建て賃貸

    価格がわからないのですが、デザイナーズ戸建て賃貸でこんな商品がありました。どこかに書いてあったのですが、他社さんより100〜200万円ぐらい高そうな感じです。賃貸用ですが、外断熱や金物工法、樹脂サッシ、ハイサッシなどを採用する高スペック住宅のようです。
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    賃貸用としては高くても1000万円ぐらいで建てられるなら、新婚当時とかに住む家にはちょうどよいぐらいのサイズですね。我が家もこのくらいの家を奈良で格安で自ら建てて暮らした上で、現在の家賃で貸せていたら収益が出ていたかもと思います。

    Aシリーズ | ESCON デザイナーズ戸建賃貸住宅 エクリュ

    南側や東側に玄関とデッキを設けるパターン。一番スタンダードなパターンです。キッチンと洗面室が隣接しており、水廻りとリビング・ダイニングとの回遊性の良さが特に奥様方に人気の間取りです。

    メゾネットタイプなら一戸690万円

    最後はつながっているメゾネットタイプが一戸690万円という戸建賃貸住宅です。これも考えようによっては二世帯住宅に活用できるかもですね。
    あまり目に入る機会のある物件ではありませんが、説明を見ていると必ずしもすべて貸家とするだけでなく、一部は自宅で住むという選択肢を想定しているようです。
    690万円の賃貸住宅

    戸建賃貸住宅のご提案:エコパティオ|ピアホーム建設株式会社

    戸建賃貸住宅のご提案:エコパティオ|「エコパティオ」はこれまで活用の難しかった狭小地(36坪以上)の有効活用を可能にした低コスト住宅。高いデザイン性と、住み心地を追求した豊かな住空間をご提供します。中庭(パティオ)によって、外部、隣家…

    家を建てる方法にも色々ある

    前述の通り、賃貸向け住宅ばかりご紹介したのは決して不動産賃貸業を勧める意図ではありません。ただ、これらを見て思ったのは「家を建てる方法は、意外に色々とある」ということです。

    普通に家づくりの本やネットで調べる、普通は

    • 「ハウスメーカー」「工務店」「建築士」のどこに頼むのか?
    • ・坪単価は40万円〜100万円まで

    なんて出てくるわけですが、本当にそれだけなんですかね。

    我が家に予算がないときに、”1000万台の家づくり”なんてタイトルの本を手にしたら、ほとんどが1000万円後半の事例ばかりで、ものすごく惨めな思いをしたこともありました。

    でも、実際は1000万円でも家って建てられるんですよね。
    まぁ、広さや設備は違いますが、人が住むのには変わらないわけです。
    割り切って、このような住居を選べる人こそ本当のローコスト住宅を知っているのだろうと思いました。

    よく、前回の記事のように賃貸の家賃とマイホームのローンの比較で損得を考えたりするわけですが、本来マイホームの仕様も賃貸用のものを前提に比較しないと条件が同じとは言えないのではと思います。

    そう考えると、ローコストとは言え、やっぱり注文住宅は相当贅沢なんでしょうね。
    賃貸と比べて損得勘定を考えるより、快適さを楽しめる幸せを存分に味わったほうが良さそうです。

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