奈良編の続きです。
いよいよ、連棟一戸建て物件の購入を決心し、契約という日を迎えることとなりました。
とうとう、自分の家を買うことになるんだという高揚感とローンを抱えるという複雑な心境にとても緊張していたことを思い出します。
このとき初めて知ったのですが、契約の前に重要事項説明という宅地建物取引士という専門家による取引内容の説明の儀式があり、ニシオカの会社の事務所でも一番立派で広いと思われる部屋に通されました。
そこは、社長室?という雰囲気で、かなり貫禄のある方が「宅地建物取引士」の免許証を見せてくれた上で、説明をしてくれました。
茅ヶ崎で土地を買った時は、数ページに渡る重要事項説明書でしたが、このときはこの一枚だけでした。
そう考えると、随分シンプルだったなぁと。
ちなみに当時は、消費税3%の時代で2900万円の建売物件の消費税が42万円とあるのですが、消費税は建物にしかかからないので、建物価格は1400万円換算であることがわかります。(当時はあまり意識していませんでしたが・・・)
仲介料の93万円が目立ちますね。
物件価格3%+6万円で今でも同じ計算法だと思いますが、仲介料にかかる消費税は今のほうが上がっていると思います。
で、この画像では既に印鑑を押したことになっているのですが、実はこの説明の場では印鑑を押さずに契約せずに家に帰ってしまったんですよね。
その理由は、「団体信用生命保険」の存在です。
契約の直前までに、自分なりに住宅購入のための情報収集をしていたのですが、「団体信用生命保険」や「団信」なるキーワードがあることに気が付きました。ただ、これは銀行融資と、公庫融資で事情が異なりよくわからずモヤモヤしていたのです。結論としては、銀行融資の場合は金利に団信の保険料が含まれていて、公庫の場合は別途払わなければならないことは、現在のフラット35と同様なので皆さんご存知のことと思います。
我が家は、そもそもお金がない中で無謀な住宅購入にチャレンジしようとしていましたので、かなりシビアなローン支払い計画を建てていました。この頃、毎日のように自分の給与明細と生活費の想定を照らし合わせて試算していたのですが、本当に数千円レベルでも節約しないといけないと思っていたわけです。
ニシオカからもらっていた資金計画書の中には、全く団信の保険料に関する情報はなかったので、私の場合は支払わなくてよいパターンだと思っていた(思いたかった)のですが、融資を受けようとしていたのは公庫と年金だったんですよね。
まぁ、またこれは何かマジックがあるのかとでも思っていたのですが、重要事項説明の場で、その点聞いてみたんですよ。
重要事項説明に同席していたニシオカから・・・
「あっ、すんません。説明忘れてました。別途支払い必要です」
なんと、一番懸念していた方向の回答ではないですか。
私たちは、手持ち資金がないことを補うため、2900万円の物件を買うために、いわゆるオーバーローンで3300万円の融資を受けることになっていたのですが・・・
・公庫の団信:35,840円(年間)
・年金の団信:52,440円(年間)
と、約9万円近い隠れた負担が追加されてしまいました。
これは月に換算すると7000円ぐらいで、まぁ頑張るかと勢いでOKしてしまいそうに思うのですが、やはりこの時点で後から追加の出費が判明するという流れがどうしても受け入れるべきでないと思ったのです。
正直、この物件を逃すと、また川沿いや線路沿いの難あり物件しか選択肢がなくなってしまうのかもと不安もあったのですが、「すみません。今日は契約できません」とニシオカの会社を後にしてしまったのです。
まぁ、そもそもそんなシビアな状況で家を買おうと思うなっちゅう話ですけどね。
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