注文住宅って、実際一体いくらぐらいから建てられるの?
本当のところを誰か具体的に簡単にわかりやすく教えて!
家建てられないかな・・・と思い始めた時に感じた素直な感想です。
我が家は、そもそも二軒目の住宅ローンを組めるのか?という根本的なハンデがあって、注文住宅なんて夢にも思っていなかったのですが、「1500万円で30坪ぐらいの家は建てられるよ」という不動産屋さんの一言に背中を押されました。
しかし、その言葉を真に受けて、自分なりに調べても、とても1500万円で建てられるように思えません。
書店で「1000万円台の家づくり」みたいな本を見つけても、ほとんど1000万円後半で、「いゃ、そうじゃなくって・・・」と、心の中でつぶやいておりました。
一方、不動産屋さんには住宅展示場のハウスメーカーでは、1500万円前後の予算では無理ですよと釘を刺されていたのですが、一部のブロガーさんやホームページの情報を見ると近い金額で建てられそうな数字が並んでいました。
「実は、大量仕入れできるハウスメーカーの立場を生かして、今や安く建てられるようになってるんちゃうん」
と勝手な妄想が頭に浮かんでおりました。
とはいえ、丸腰で飛び込んで「そんな予算しかないの?そもそも2軒目ローン?」と、冷たい対応をされる心配もあったので、悩んでいたらホームページで当時見積もりシミュレーションを提供していたのが、某玉砕ホームでした。ちょっとした間取りのアレンジをしながら、30坪ぐらいの建物の見積もりを出してみたら、まさかの1300万円台!
これなら行けるかもと思って、モデルハウスに飛び込んだら「少なくとも1700万ぐらいまでは見てもらわないと」と言われてギョク砕したのが、住宅公園デビューの苦い思い出です。
これは、「住宅本体価格だけで建てられると誤解した」という典型的な罠ですが、家が欲しいという会社の同僚が同じようなことを口にしていたので、まだまだ結構誤解する人が多いのではないかと思います。
もうちょっと、精度の高いシミュレーションがあると、住宅展示場や工務店に行く前の心構えや予習ができるのにと思ったことを思い出しました。
そこで、現在どんなシミュレーションの選択肢があるのか調べてみたのですが….
住宅見積.comで1237万円
最初に見つけたのが住宅見積.comの見積シミュレーションサイトです。こちらは、熊本県の高木ハウジングという会社が提供されているのですが、新しいサービスかと思ったら、2012年8月30日オープンと書かれてあります。
なんと、我が家が入居する前日の日付でした。
こちらは、スタイルと面積別の価格帯も親切に公開されているのですが、見積シミュレーションではより細かい項目を選択して金額を算出できます。
ということで、我が家の建物の想定で実際にやってみました。
こちらがトップページですが、ここでは「体験版をはじめる」をクリックするだけです。
「間取り」タイプを選べとのことなので、我が家の仕様に近い4LDKで30坪、リビング15〜20畳未満、寝室8畳以上を選びます。
「外観」タイプを選ぶ質問がありました。
これを見ると、初めてアコルデのモデルハウスを訪問した時に、「ご希望のタイプは、モダン?洋風?ナチュラル?どれで見積もりしておきましょうか?」みたいな質問をされて、回答に困った記憶を思い出します。
この手のシミュレーションは、ハウスメーカーや工務店に行くと質問されることを、あらかじめ想定して考えておく練習としても役立つかもですね。
金額が出ました。ドーン!
合計1237万円!これなら当時の我が家は希望を持てたでしょうね(笑)
ほとんどレギュラー仕様で贅沢しない選択ですが、断熱性能ハイクラスやオール電化仕様を選んでこの価格は、かなりお値打ちな気がします。
ただ、やはり玉砕ホームと同様に、この金額にどこまで入っているかわからないんですよね。
玉砕ホームのときで、Webシミュレーションで1360万円ぐらいだったのが、本当は1700万円は最低かかるという話だったので、やはり+200〜300万円は見ておいたほうが良いのでしょう。
ギリギリ1500万円程度で建てられる可能性を感じる金額ですが、サービス開始が2012年なので、建築費高騰の現在相場に追従しているのかどうかが気になります。
木の家¥シミュレーターで1915万円(ただし35.2坪換算)
続いては、フォレスタイルというサイトが提供する、木の家¥シミュレーターというサービスです。
こちらは、概算建築費付きの様々な間取り例が検索できるサイトなのですが、自分でオリジナルの間取りを入力して建築費をシミュレーションすることが出来ます。
折角なので、我が家の間取りも入力して試算してみました。
まずは一階の間取りです。
すでに、この時点で概算建築費が出ていますが、1915万円! うぅ・・・苦しい・・・
間取り入力に関しては、とても凝ってよく出来ていると思うのですが、3Dマイホームデザイナーの操作に慣れていると、できることへの期待が大きくなりすぎて戸惑いました。
特に、一度配置した部屋の削除方法がわからず混乱(画面外にドラッグすると消えます)。
次は二階です。
割と頑張って近づけて入力したつもりですが、我が家は延床30.8坪(施工面積33.93坪)の間取りですが、35.2坪換算となってしまいました。結構誤差が出るもんですね。床面積は金額に大きく反映されるので間取りからのシミュレーション生成の精度を保つのは難しいなと感じました。
あと、こんな建物仕様を細かく設定して金額の変化を確認できます。
なるべく我が家の仕様に近くなるようにカスタマイズしましたが、内装仕様クロス100%を選べなかったので、ちょっと高級仕様の家なのかなと思いました。
あと、概算金額への補足としてこんな説明がありました。
やはり、この金額にさらに諸費用が上乗せになりそうです。
うーん。ここでは、軽く2000万円超えとなりそうですね。。。。(汗)
ちなみに、入力した間取りは公開していますので、気が向いたら探して見てください(笑)
デジャブな気がするレオハウスの1210万円
次は、ローコストハウスメーカーとして双璧をなすレオハウスのシミュレーションです。レオハウスと言えば、某玉砕ホームと比較されることが多くかなり拮抗する価格帯のようなので、我が家にとっては、ちっともローコストではありません(笑)
でも、一応試しにシミュレーションしてみました。
そして・・・
見積もり総額1210万円!!!
おぉ!いけるやん!(笑)
諸費用+300万円でも、1500万円ぐらいで建てられるんちゃう!?
って、思いますよね・・・
玉砕ホームのときは、Webシミュレーションで1360万円ぐらいだっったので、それよりは可能性がありそうですが、期待して行くと現実に打ちのめされる予感しかしません。
きちんと、ページの下に「表示価格に含まれるもの」と「表示価格に含まれないもの(小さい)」が書いてあるのですが、この意味するところが、はじめての人にはわからないのではと思います。
ある意味、展示場に来てもらえるようにするために安く見せるためのテクニックなのだと思うのですが、じゃぁなぜ我が家は門前払いくらったんでしょうねぇ。
思うに1500万円の予算と施主が言ってても、実際はもう少し借り入れ余地があることが多いので、うまく予算を上げていく方向に誘導するのがセオリーなのかなと思います。
我が家の場合は、二軒目ローンで借り入れ上限額からの予算で釣り上げ余地がないので、お呼びでないと思われたのでしょう。
デザインイメージ固めの目の保養?決め打ち間取りで2459万円
次は、住宅デザインシミュレーションというカネロク建設という会社が提供するサービスを見つけました。
見積もりというより、住宅デザインやカラーセレクトのシミュレーションを行うサービスのようです。
まず、外観デザインを選ぶのですが、この時点でなんとなく嫌な予感がします・・・・
住宅の向きを選ぶと、有無を言わせない間取りが出てきました(汗)
そりゃぁ、こんな間取りに住めれば最高ですよ….ねぇ。
次は、「ご提案の外観イメージ」と来ました!
いゃ、どこのモデルハウスでしょうか?
素敵すぎて目がくらみます。
キッチンを選んだり・・・
と、このあたりはインテリアのイメージを鍛えるのに役立ちそうですね。
堂々の総額2459万円!
これ、もしかしたら、この内容でこの金額だと大手ハウスメーカーよりも安いのかもしれません。
なので、バーンと見積もりが出ているのかもしれませんが、我が家の場合は黙ってウインドウを閉じることになるでしょう(笑)。
シンプルシミュレーションのパワービルダー価格は1235万円
最後に我が家に一番親近感がありそう(笑)な、建売パワービルダーグループでも有名な飯田産業の価格シミュレーションです。
2階建ての30坪と入力するだけで、1235万円と出ました。
安いイメージの飯田産業ですが、レオハウスの1210万円よりを上回っていますし、工事費に含まれるものと含まれないものが記載されているところを見ると、条件は変わらないようにも見えます。
ただ、よく見ると飯田産業のほうが含まれている項目が多いように見えますし、実際に総額も100万円単位で安いのだろうなぁと思います。と言っても、レオハウスと飯田産業では家の仕様に違いが多いと思うので、この場合は同等仕様でどちらが安くてお得かどうかの観点ではありません。どちらが安く建てられるパッケージを持っているかという関心でございます。
ちなみに、飯田産業は、こんな総額価格表も公開しています。
自分の予算感で建てられるかどうかを見立てるのにかなり助かる情報だと思うのですが、他社ではあまり見かけないのは、なぜなんでしょうね。注文住宅の場合、やはり汎用的な金額テーブルを出すのは、かなり難しくリスクが高いのだと思いますが、ここを解決できるようなITサービスが出てくるようなイノベーションが起こらないものかなぁと、妄想しています。
我が家の場合、やはり最後の飯田産業さんの価格感がとっても当時の予算感に近い感じなので世間的には超ローコストの部類なんですかね。
それでも、きちんとした工務店で、満足できるしっかりした注文住宅を満足して建てられましたので、これから予算で悩んでいる方も、諦めずに検討される参考情報になれば良いなと思いました。
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