思い出話に緊迫する土地契約

    奇跡の土地

    とうとう迎えた土地契約の3月19日。この日は月曜日なので、昼間は会社です。
    手付金の現金100万を肌身離さず懐に抱えていたので、ずっと落ち着きません。

    足早に会社を引き上げ、夜の神田川地所を一人で訪問しました。

    重要事項説明は、スキンヘッドの強そうな社長がしっかりと説明してくれました。
    ものすごく丁寧で、わかりやすく、十数年前に奈良の建売を怪しい仲介業者から買ったときの重要事項説明では、こんなにちゃんと説明してもらった記憶がありません。

    (奈良の重要事項説明の時に、営業に聞いていない話しを見つけて、サインせずに帰り、後で60万値引いてもらって、渋々納得ということを思い出しました。油断できません。)

    このときは、全く隙のない説明で、無事一発サインとなりました。

    今度は、Yさんに銀行の住宅ローンの申込書類をいくつか渡され記入します。
    自分でも銀行には直接問い合わせていたのですが、ローンセンターの所長と直接やりとりしているので話しが早いということでしたので、素直にお願いすることにしました。

    しかし、我に返って確認したのが、手数料。
    奈良の建売りを買ったときは、「事務手数料」と称して銀行へのローン手続きも費用を取られました。

    実際、そのような手数料を取るところが他の仲介業者であるそうですが、神田川地所では無料でお手伝いしてくれるとのこと。

    ひとまず安心です。

    住宅ローン申込書に記入している間に、ロビーから女性二人の声が聞こえてきました。

    いよいよ、売主さんとの対面です。

    売主さんは、70歳前後?の上品なおばさまという感じ。
    娘さんは、自分より少し年上の45歳前後という印象でした。

    お二人とも、優しそうでいい方そうです。
    いぃ土地を売る事を反対していた、長男さんが来るかもと思っていたのですが、お二人だけのようでちょっとホッとしました。

    書類の不備や不足があり、準備している間、しばし談笑となります。

    社長がうまく話しを引き出しながら、売主さんの話しを聞きます。

    売主さんは、若い人なら憧れるような、海岸が見える目の前に現在一人暮らししているそうです。

    さすがに年配になってからの、海の近くでの生活は色々不便や心配があるらしく、娘さん家族が建てる家に一緒に住もうということになったようです。不要になる海近の物件も神田川地所さんに売却を相談しているような話しぶりでした。

    この売主さんは、地元の大地主の家系で我が家が契約するいぃ土地は、6年程前に所有する広大な畑を分譲した一部だとのこと。

    「一番いいところを取っておいたのよ〜」

    南東角地で確かに周辺では、一番条件の良い土地です。

    当初から、いつかここに家を建てることを想定していたようです。

    「何人も売ってくれって言われたけど、全部断ったのよぉ。」
    「もうっ、この子(娘)に説得されちゃって・・・・」

    ん?この辺から社長の態度がどうもよそよそしくなったように見えます。
    売主の話しに相づちを打たず、話しをそれとなく遮るように書類の記載内用の確認をして話しをそらそうとしているように見えます。

    「2000万で売ってくれって言われてもいやだったよ〜」
    「一度は、建物の間取りも決まって着工し始めたんだから」
    「静かで良いのよぉ。日当りもいいし」
    「バス停も近くで便利なのよぉ」

    火がついた、売主の思い出話が止まらなくなりました。

    「茅ヶ崎を離れるのは嫌なのよねぇ」
    「田舎にいくのは嫌だわ」

    と、娘さんと住む地への抵抗を口にしたあたりでピンと来ました。

    や、やばい・・・・!!!

    まだ、売主さんはこの土地を売る決心が弱いのです。
    おそらく、このまま思い出話に盛り上がると、

    「やっぱり、やめようかしら」

    と言い出しかねない空気です!

    うぉ〜、それだけはやめてくれー。
    はやく契約書にサインさせてくれー。

    とにかく、このまま売主にしゃべらせると、まずいと思い自分の話しをし始めました。
    数年前に、奈良から引っ越して来た経緯や関西と関東の習慣の違いに驚いたことなどなど。

    売主さんも関心を持って聞いてくれていたのですが、調子に乗り過ぎて・・・・

    まっしんはやぶさ「茅ヶ崎いいところですねぇ。気候もいいし住みやすいです。」
    売主さん「そうなのよ〜。だから離れたくないのよぉ〜」

    うぉぉぉぉ
    やっちまったぁぁぁぁ
    ほめちまったぁぁぁぁ
    心残るやんけぇぇぇぇ。

    迂闊な話しはできません(大汗)

    この間、たいした時間ではなかったはずですが、書類の準備が揃うまでの滞空時間がとっても長く感じました。

    契約書

    緊迫した空気の中、結局はちゃぶ台はひっくり返される事なく、無事契約へのサインを完了しました。

    最後には、「いぃ家を建ててくださいね」
    とも言っていただき、胸を撫で下ろします。

    とは言え、売主側は100万円の手付金の倍返しをすれば契約破棄もできるんですよね。
    こんなことなら、出来る限り手付金を盛っておいたほうが良かったかなとも真剣に考えたぐらい安心できませんでした。

    この時の書類から、売主さんの仲介手数料の条件がちらっと見えたのですが、普通に丸々の仲介手数料になっています。
    我が家の仲介手数料半額がバレないかなぁというのもハラハラ気になりました(^^;

    契約も無事終わり、売主さんを先に社長が見送ったあと。Yさんから・・・・

    「売主さんとのお話、ありがとうございました。助かりました。」

    お前も気づいてたんかいーーーー。
    なんとかせぇやぁーーーー。

    まぁ、ともあれ、結果オーライで、よしとします。

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