サーモスAって新アルミサッシとインプラスの組み合わせはコスパが良くなったりして?

    断熱

    先日、「LIXIL、25年度までに高断熱窓100%。窓製品シリーズ刷新で」なんてYahooニュースが出ていたのですが、見てみたら「アルミサッシで高断熱を図った…」と書いてあって、「アルミサッシかよ!」ってツッコミを入れられた方は多いのではないでしょうか?(笑)

    益々アルミサッシへの批判の声が大きくなる中で、なかなか男前な決断だなぁと思ってみていたのですが、作り続けるのには何か理由があるんでしょうね。

    樹脂サッシを推されている方には、鼻で笑われるレベルかと思いますが、我が家が採用している旧機種のDuoPGよりも高断熱化を図っているようです。

    ローコスト派の我が家としては、実は、アルミサッシ+内窓という選択はコスパが高いのではと思っていたのですが、よりその可能性を期待したくなる話しもありましたので、DuoPGや他のサッシとの比較も兼ねて性能を調べてみました。

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    アルミサッシは肩身が狭い?My_Graphic_TabletsによるPixabayからの画像

    熱貫流率はサーモスAで2.48、防火戸FG-Aで2.57

    あまりまだ情報が出ていないサーモスAですが、LIXILのWebカタログに熱貫流率が記載されていました。
    サーモスAと防火戸FG-Aの熱貫流率
    ちなみに、我が家は準防火地域なので、サーモスAではなく防火戸FG-Aになるようです。微妙にサーモスAと数値が違うんですね。

    Low-E複層ガラスのアルゴンガス入り時の性能として書いてはあるのですが、詳しい条件を確認してみようと思って、LIXILの木造用 開口部(平成28年省エネルギー基準対応)ページを見てみます。

    平成28年省エネルギー基準評価対象製品性能一覧で確認してみた(3月末までしか使えない従来の熱貫流率資料も残っているので注意)のですが、サーモスAの2.48という数字はなぜか見当たらないんですよね。
    アルミサッシ_サーモスAの熱貫流率
    微妙に数値が違って、Low-E複層の10mm以上のガス入りの場合、遮蔽物なしで2.91、シャッターを付けると2.59となっています。カタログのほうは、空気層の厳密な厚みとか、ガスにもアルゴンガスとかクリプトンガスとかの性能を加味した数値ですかね?

    ちなみに、この手のカタログに書いてある数値って、条件がバラバラなので、この数字だけを鵜呑みにしてはいけないそうです。
    たとえぱ、エルスターXの熱貫流率はWebでもアピールされている0.79の印象が強いですが….
    エルスターX_熱貫流率

    これもやっぱり同じ数値は、前述の平成28年省エネルギー基準評価対象製品性能一覧の中に見つかりません。
    エルスターX_熱貫流率2

    この中で一番性能の高い数値を見ても、遮蔽物なしで1.60とかなりカタログの数字の印象と異なります。
    油断すると、エルスターXを選んでおけば、一律すべての窓で熱貫流率0.79の性能が得られると勘違いしてしまいそうですね。(それが狙いかもしれませんが….)

    サーモスAは引違いサッシは安くなるらしい

    今回、サーモスAの情報を知ったのは、この動画なのですが、定価ベースとはいえ引違いタイプは安くなるそうです。
    サーモスA_引違い安くなる
    逆にプロジェクト窓と言われる、縦すべりや横すべり窓などの装飾窓は高くなるそうです。

    最近は、ローコスト系の注文住宅でも、さすがにアルミサッシを標準にしているところは、なかなか見かけませんが、パワービルダー系の建売では、アルミサッシを標準にしているところがまだまだ多いですよね。

    某飯田系グループでも、仕様が良いと言われている東栄住宅でも、樹脂アングルをアピールしているところから見ても、未だにアルミサッシのようです。
    まだ樹脂アングル
    建売の間取りは、引違いサッシをよく利用されますし、飯田グループだけでも年間46,000棟ってことですから、建売市場ではアルミサッシは求められているんでしょうね。
    樹脂サッシには及びませんが、少しでも性能があがってくれるのは良いことだと思います。(気密性も上がってるといいんだけど)

    昨今の、建築費の高騰で、当時の我が家の予算ではとても建てられないレベルに注文住宅の相場が上がっていますが、建売住宅の価格帯は、当時とあまり変わっていません。
    住宅の性能を上げて、快適な生活を得ることも大事な一方で、一般的な家庭が買える金額帯がこの不景気化で大きく変わるはずもなく、必要な選択肢なのでしょうね。

    あえてアルミサッシとインプラスという選択もなくはないのでは?

    ということで、サーモスA(防火戸FG-A)にインプラスを付けたらどんな性能になるのかを考えてみました。ちょうど、グリーン住宅ポイントを使ってDuoPGにインプラスを付けることを画策しているところなので、比較のついでで次のような表を作ってみました。表の中に記載がありませんが、数値は熱貫流率(UA値)です。
    サッシ性能比較
    インプラスを取り付けた場合の熱貫流率は、木造用 開口部(平成28年省エネルギー基準対応)の、二重窓の熱貫流率(木造)を参照しています。

    ただし、サーモスA(防火戸FG-A)にインプラスを付けた場合の熱貫流率は記載がないので、こちらでサーモスA(防火戸FG-A)と同等性能になっている、ワイドウィンにインプラスを付けた場合の数値で推測しました。
    デュオPGも、ワイドウィンやサーモスA(防火戸FG-A)と同じ性能値になっているのですが、二重窓の熱貫流率(木造)の中では、ワイドウィンで空気層14mm以上という設定があり、これは空気層12mmのデュオPGで選べない仕様で、空気層16mmのサーモスA(防火戸FG-A)に近い数値かなと思います。

    ちなみに、サーモスA(防火戸FG-A)のカタログではアルゴンガス入りとありましたが、我が家のデュオPGはただの空気層なので条件を合わせて比較しています。

    興味深いのは、デュオPGとサーモスA(防火戸FG-A)の熱貫流率の数値の差が、インプラスを取り付けた後の熱貫流率の差にそのまま反映されるわけではない点です。

    それでも、推測とはいえ、エルスターXのダブルLow-E三層ガラスの性能を超えてくるってすごくないですか?(数値の参照の仕方が間違ってなければですが…)

    確かエルスターXは、防火窓設定がなかったと思うので、そもそも防火地域では選択できません。
    であれば、あえて、アルミサッシの防火戸FG-Aを選んでインプラスを取り付けて性能を稼ぐというのも、これからでも十分アリな選択肢な気がしてきました。
    樹脂アルミサッシの防火窓は高いイメージなので、アルミサッシの防火戸FG-Aとの価格差と引違い窓の値下がりレベルによっては、結構コスパがよいかも。

    あと、樹脂アルミサッシの防火戸FG-H/Lが、複層ガラスの場合は、我が家のDuoPGのLow-Eガラス仕様と熱貫流率が数値上は同じなのも興味深いので乗せてみました。
    Low-Eって結構効果高いんですね。当時は、アコルデもLow-Eは標準ではなかったのですが、無理して付けておいてもらっ良かった。

    ただし、個人的には縦すべり窓や上げ下げ窓にインプラスを付けると使いにくい気がするので、これらは単体で性能がある程度出るものを選んでおいたほうがよいかも。サーモスA(防火戸FG-A)はプロジェクト窓は高くなるらしいので、コスパメリットも少ない可能性が高いかもですからねー。

    なんと言っても、インプラスなどの内窓は、今回のグリーン住宅ポイントや他の補助金制度でお得に付けられることが多いので、うまく使うと賢い選択肢になると思います。

    もちろん二重窓になることで、2回開け締めしないことやお掃除の面倒さの問題はあるんですけどねー。

    で、ところで我が家のインプラス計画はどうなったって?(汗)

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