人通口の処置を甘くみると家中の断熱が低下する?

    断熱

    前回のユニットバス床下人通口のお話の続きです。

    ユニットバス床下基礎断熱の人通口を開け放してもよいのか? – 断熱

    シロアリ防除検討の続きでございます。現在は、数社に現地調査とお見積をいただいて検討をしているという状況でございます。ある会社さんでは、我が家のコーキング状態を見て随分驚かれておりました(笑)「凄い工務店さんですねー。こんな床下はじめてみました」と、当初は工務店さんが施工したのだと思われたそうですそりゃぁそうですよね…(^^;さて、昨日も現地調査があったのですが、ちょっと考えされられる説明があったので、…

    ちなみに、今回は勘の良い方であれば、色々ツッコミどころがある(いつもか)かと思いますが、華麗にスルーいただければ幸いです(^^;

    床下が見えているということは、外気に直接接しているということ

    さて、まずは、この写真を見て下さい。
    DSC07580.jpg

    懐かしい、システムバス施工後の写真です。

    [着工59日目その1] キッチンカウンターは特注品? – 上棟〜木工事

    着工59日目のフォトレポです。確かこの日は平日で、私は仕事だったはずですが、妻が現場で撮って来てくれた写真です。こちらは、前回も見たシステムバスですね。浴槽に発泡ウレタンっぽい保温材が吹き付けられているようでした。保温浴槽は、妻がこだわっていたポイントなので、楽しみです♪浴室内が色々な物置になっていますね(^^;
    次は、キッチンのカウンター部分です。ここにキッチンが付くのか〜と、透視中(笑…

    確か当時は載せていませんでしたが、もう少し寄るとユニットバス下はこのようになっています。
    システムバス床_DSC07579
    タカラのユニットバスの売りである耐震フレーム架台がちらっと見えていますね。

    さらに・・・基礎の床が見えています・・・

    ということは、この部分は床下の人通口ともつながっているということですね。

    左手前の間柱のある部分は、内壁となる部分なのですが、平面図で見るとこの部分になります。
    平面図20120616-壁の位置
    この濃い赤の部分が、手前の壁になる部分です。

    内壁だけど断熱材を入れたかった

    実は、当時次のようにこの壁の部分に断熱材を入れたいと鈴木さんに相談したんですよね。
    断熱材入れたい_DSC07580_2
    だって、我が家は高気密高断熱ではないとは言え、この開口で外気に接している壁があるとなるとかなりの断熱欠損ではないですか。

    グラスウールでも良いので、詰められないかと相談したのですが、結果的には不採用となりました。

    一応、この部分は防湿フィルムシートで気密を取ることで、トップランナー基準としてはOKだったようです。
    前回ご紹介したのと同様LIXILの施工方法ですが、フィルムでの気密は次のような方法で取ることになっています。

    フィルム気密
    [引用: LIXIL 省エネ関連法規・制度 断熱材ユニットバス床]

    ということで、規定通り我が家もフィルムでしっかり気密は取ってもらっています。

    ちょっとわかりにくいですが、横から見た写真です。
    浴室気密処置_IMG_1382
    左の壁とユニットバスの間に石膏ボードとフィルムで挟み込まれてガードされています。

    一応、これでOKのはずだったのですが、色々経緯があり併せて追加の処置をしてもらっているんです。

    内壁の断熱材の代わりに基礎断熱

    まぁ、恐らく内壁に断熱材なんて変なことをお願いする施主ってあまりいないのだと思います(笑)。あまりに神経質な私に鈴木さんが提案してくれたのは基礎断熱でした。

    ということで、我が家の床下の構造は結果的に次のように二重になっているんですよね。
    床下_基礎断熱と気流止め二重
    このように、基礎断熱部分が床下に冷気が入ってくることを防いでくれています。

    もちろん、これは人通口も塞がっていることが前提です。

    人通口を空けたままにするとどうなるのか?

    では、人通口を空けたままにしてしまうとどうなるでしょう?

    我が家の場合、第二防御壁の気密ラインと断熱浴槽があるのでトップランナー基準での断熱対策は出来ていることになります。
    床下_基礎断熱の人通口を開けると

    ただし、右側の内壁に面する部分は、フィルムと石膏ボードだけなので断熱性能的に安心かと言われるとやはり不安があるんですよね。

    ですので、人通口は閉じたままであることが望ましいです。
    それだけでなく、そもそも床下にわざわざ施工してもらった基礎断熱が全て意味がなくなりますからねぇ・・・

    普通の基礎断熱の場合はどうなるのか?

    一般的には基礎断熱の場合、ユニットバス側で断熱・気密を取る必要がありません。基本的に室内と同じ空間という扱いになるからですね。
    このため、もし基礎断熱の人通口を空けたままにしてしまうと、このようになります。
    床下_気密なし_冷気アップ

    気密(気流止め)も断熱材もないので、ユニットバスの隙間と内壁を伝って、外気をどんどん取り込んでしまうことになるんです。
    気流止めがありませんので、外気が通ってくるルートは、前述の平面図の薄いピンクの壁(トイレ側)も対象となります。

    家が内側から冷やされる!

    これを家全体で見てみると、このようになります。
    我が家の矩計図を反転した図を作成してみました。
    矩計図反転
    このように、壁から一階の天井を伝って上下階の内壁の中に外気が入るルートを作ってしまうことになります。

    これでは、折角外壁にしっかりした断熱施工をしていても台無しになっちゃいますよね。

    浴室の断熱に関しては、こちらの解説がより専門的です。

    望ましい浴室断熱

    断熱区画を考える
    断熱材は連続して張って初めて断熱効果を期待できます。

    ということで、床下の小さな人通口とはいえ、甘く見てはいけないのでは思う理由を書いてみました。

    このあたりを理解していただける業者さんに、しっかり気をつけて施工(気密シートに穴を空けないとか)してほしいなぁと思いつつ、シロアリ防除をどうするのか悩んでおります。

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