地盤改良でコストダウン?(前編)

    コストダウン

    コストダウンシリーズの続きです。
    思い返すと、家づくりの予算を考える中で、地盤改良の費用が最も頭の痛い問題だった強烈な記憶があります。
    何が恐ろしいって、全く予測とコントロールが効かない費用なんですよね。
    地盤イメージ

    高級なハウスメーカーを避けたり、贅沢な仕様を諦めることは心がけ次第でできますよね。(我が家は、無い袖が振れなかっただけですがw)
    しかし、計画性ある予算のやりくりをしていこうとしても、地盤改良費だけは無情にドーンと発生する可能性があるんですよね。そうなると、なんとかして追加予算をやりくりするか、決まったプランや仕様をさらに削るなどの、とてもつらい調整を求められることになります。

    地盤改良に関しては、地盤保証をしなければならないビルダー側が主導権を握っている場合が多いと思います。
    施主側の思いだけでコストダウンと思っても、一筋縄ではいかないと思いますが、当時考えたり後で気がついたことをご紹介します。

    木杭の地盤改良でコストダウン

    茅ヶ崎では地盤改良の発生を、ほぼ100%覚悟したほうがよいことと、その地盤改良のコストは最低でも50万円から、多いと200万円以上もかかると知って頭を抱えていました。そんな頃に、怖いもの見たさ?で評判のすこぶる悪いスキマ設計を訪問して、木杭での地盤改良という方法があることを知ります。地盤改良の費用を心配している我が家に、「木杭を打っときゃぁいい」と一笑に付されてしまいました。

    [怖いもの見たさ?]スキマ設計と木杭の地盤改良 [ここも1000万円で建てる] – ローコストハウスメーカー

    野原仲介には、やめとけと言われたのですが、近くにあったスキマ設計のモデルハウスに行ってみました。モデルハウスの外には看板が出ていて、坪単価22.9万円〜と書いてあります。玉砕ホームの25.8万を下回る金額でびっくりです。ほんまかいな。…

    実際は、どのくらいの費用がかかるのかは聞けずじまいだったのですが、さすが激安・ブラック?ハウスメーカーが選択する工法というイメージだけが残りました。しかし、そのイメージは間違っていたようです。

    環境パイル工法というタイプの場合・・・

    • セメントを利用しないので発がん性物質が発生しない
    • セメントを利用しないので、土地売却時の撤去が不要で、土地資産価値が低下しない
    • 既成の木材を地盤に圧入するだけなので工期が短く、残土処理も不要なので費用が安い
    • 実は歴史ある工法で、旧丸ビルも80年間木杭で支えられていた

    などのメリットがあるようです。

    環境パイル工法(木材による地盤改良)|地盤改良|地盤調査・地盤改良のサムシング

    環境パイル工法は地中に木材を入れ、木材により家を支える最新型の地盤改良!木材を使用するため環境にやさしく、セメントを使用しないため発ガン性物質が発生しない!環境パイル工法は性能証明を取得しており、費用が安く、高品質なので選ばれています。環境パイル工法は費用が安い!既成の木材を地盤に圧入するだけなので工期が短く、残土処理も不要だから費用が安い!

    特に、地盤改良の方法によっては、土地の資産価値が低下するリスクがあるということも全く想像できませんでした。

    万一、将来的に土地を売却する可能性も考えると、杭の撤去コストまで含めたコスト削減では、木杭での地盤改良は十分検討の余地がありそうに思います。

    杭の配置でコストダウン

    当初、地盤改良の費用は、土地そのものの絶対的な性質から決まるものと思っていました。でも、実は間取りや柱の位置、基礎の形状や建物の荷重のかかり方などとの相関関係から決まるんですね。少し考えればわかることでしたが、必要となる杭の本数で費用が上下するようです。
    一律、等間隔の杭の配置をしなければならないとは限らず、構造計算によって、最適なバランスと本数で杭を算出することも可能なのだとか。無駄な杭の本数を減らして、コストダウンも可能なようです。
    このような知識・ノウハウと協力が得られるような地盤改良会社にお願いできるとコストダウンに繋がるかもしれませんね。

    Q4 住宅基礎の地盤改良杭って、何本あれば安心なの?|ジャパンホームシールド株式会社

    地盤改良杭の最低必要本数は、建物の重さと地盤改良杭の強さで決まります。また、その配置の仕方については、学会などの文献に基づいた2mピッチ程度という目安となっています。つまり、住宅ごとに間取りであるとか構造であるとか、建物荷重のかかり方が異なるにもかかわらず….

    軽い建物でコストダウン

    そもそも、我が家は木造一択でしたが、鉄筋コンクリート造りなど、重い建物の場合は、より地盤改良のコストがかかるようです。瓦屋根やタイルなどの重い壁材などを利用する高級な建物の場合も、地盤改良のコストがかかる要因になりえます。高級ハウスメーカーでは、地盤改良費用が200万円とか言われることもよくあると聞きますが、建物が重いこともその理由なのですかね。
    建築荷重と支持力
    [引用:ナルミ不動産]

    となると、ローコストハウスメーカーでも、瓦屋根や重い壁材の仕様が採用されている場合もありますが、建物が安くても地盤改良コストがかかってしまうかもしれませんね。
    我が家の場合、ローコスト住宅でおなじみの軽いスレート屋根&サイディングという構成だったので、地盤改良を免れられた可能性が高い気がします。
    重い建物と軽い建物
    [引用:ケイミュー株式会社 建物への負担が少ない軽量設計]

    ただし、軽い屋根や壁材ので構造計算されている場合、家自体の強さが心配な場合もあるようです。
    我が家の場合、あえて重い屋根で構造計算して設計してくれたそうなので、この点では安心感がありました(と言っても入居した後に知ったわけですが….笑)。厳しい条件になるのですが、このあたりはさすがアコルデです。このお陰で、重い後付太陽光を付けても大丈夫だったわけです。

    意外に長くなりましたので、地盤改良でコストダウンのお話は次回に続きます。

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