トレードオフでコストダウン

    コストダウン

    コストダウンシリーズの続きです。

    前回は、業者さんといわゆるwin winな関係でコストダウンを図ることを狙うお話でした。

    業者の都合でコストダウン:メーカー選びとルール等 – コストダウン

    コストダウンシリーズの続きです。前回、「業者都合に合わせてコストダウン」をテーマにプロパンガスのお話を書きましたが、さらに業者都合に関するコストダウンのお話でございます。業者都合に合わせてコストダウン:ガス編 - コストダウンコストダウンシリーズの続きです。前回は、家の角を考慮してコストダウンする方法のお話でした。自分から書いておいてなんですが、家の角を最小限にすることにこだわりすぎると、間取りと外…

    ついコストダウンといえば、目の前にある数字を減らすことに夢中になってしまいますが、家づくりの予算管理をしているとそれだけではないことを思い知らされました。家づくりが進むに連れて、予想できていなかった費用が次々かさんでくるのはお約束だと思いますが、追加費用は最小限に押さえたいですよね。

    減額調整という表現で、追加予定のオプションの何を「あきらめるか」というのがポピュラーなコストダウン手法だと思いますが、標準仕様のパッケージに手をいれることはないと思います。
    ハウスメーカーの場合は、変更する事自体が難しいと思いますが、標準仕様の全てが本当に自分に必要かどうかを考えることで、コストダウンとなる可能性を書いてみたいと思います。

    実際、我が家も渋々ながら、アコルデ標準のセルロースファイバー断熱をアクアフォームに変えてもらったことで、大きくコストダウンが出来ました。融通の聞きやすい小規模な工務店なら相談してもらえるかも程度の話として御覧ください。

    断熱性能のトレードオフ

    元々、断熱に関するトレードオフと言えば、我が家が家を建てた頃に住宅エコポイントの認定を受けるために、「次世代省エネルギー仕様」をクリアするための方法として話を聞きました。
    仮に、屋根断熱200mm、壁断熱100mmの断熱の標準仕様で建てることになっていても、間取りなどの都合で、傾斜屋根部分など、仕様通りの厚みの断熱材が入れられない場合が発生するようです。真壁の和室を作った場合などでも壁が薄くなるので、断熱材が薄くなってしまいます。このままだと、省エネ仕様をクリアできないのですが、例えば窓の仕様をアップしたり、他の場所の断熱仕様をアップすることで建物全体で熱損失度合いをクリアすればOKという考え方がトレードオフなのだとか。
    当時、できるだけコストをかけずに長期優良仕様にできないかを模索していた時に、とある工務店からトレードオフを使うと、エコノミーに実現する方法があるよと言われました。結局そこにはお願いしなかったので、詳細は確認しきれませんでしたが、ニュアンスとしては、コスパが高い部分に寄せて強化することで、低コストで数値をクリアするという考え方だったと思います。その会社は、従来グラスウール断熱材だったのを発泡ウレタンに切り替えた所で、随分現場吹き付け発泡ウレタン推しだったのですが、実は数値性能上は、発泡ウレタンもグラスウールも大きく違いません。認定を低コストで受けることを優先するなら、グラスウールにしておいた方が安く済むということです。
    住み心地を重視する場合は、数値が同じでも発泡ウレタンの方が、隙間が塞がるので体感的には快適になるだろうとのことでした。

    下記のWebサイトでもトレードオフで数値面だけ追っても、快適性が失われることを説明されています(前述の説明は、こちらを参考にしました)

    次世代なのに!?【トレードオフに要注意】

    住宅エコポイントを利用しようという目的から「次世代省エネルギー仕様」の住宅が増えています。快適で省エネな生活をするためにもそれはよいことです。
     しかし、最近の動きを見ていると、住宅会社はエコポイント導入に遅れまじと、「次世代省エネルギー仕様」に取り組んでいるのは良いのですが、ほとんど断熱材メーカーの言いなりで断熱材を決めている所があります。

    ただ、この考え方は、しっかり理解の上で、上手に使えば有効な場合もあるのかもと思いました。
    我が家は、アルミサッシ+アクアフォーム(壁)という構成なのですが、住んでからサッシの断熱性が重要なことを思い知らされています。もしかしたら、樹脂アルミサッシ+高性能グラスウールという構成に同等予算で出来たかも?
    仮に、アルミサッシ+セルロースの予算であれば、もしかしたら樹脂サッシ+高性能グラスウールも可能だったのではと妄想してしまいます。
    どの程度、実際の快適性に変化があるのかどうかわかりませんが、高性能グラスウール以外の断熱材は結構なコストがかかっているので、意外にトレードオフ効果が大きいのではと思います。

    標準仕様のトレードオフ

    前述の同じ工務店で次のような話も聞きました。「うちの標準についている床暖房は、大量仕入れでかなり安くなってまして、たまにいらないって言われるんですが、付けなくても対して値引きできないんですよね」。確かに床暖房は、あまり付けても使わないという話も聞きます(我が家も実際たまにしか使わない)ので、もったいないという気持ちもわかります。定価ベースで見ると、何十万もかかりそうな設備なので、外したら何十万も値引きしてほしいですよね。工務店側の、大量仕入れで安いので値引き出来ないという話は本当だと思いますが、ここには一定の受託金額規模を維持する必要があるという都合もあると思います。例えば、床暖房の施工がなくなって、大工さんの手間が減ったので、大工さんの手間賃も今回安くしちゃうよーと言われたら、大工さんも困っちゃいますよね。
    つい、我々は、外した分の金額を現金で戻して欲しいと思いがちですが、この減った手間分・部品コスト分と入れ替わりで何かお願いできないかと交渉すると、うまくいくことがあるかもしれません。
    我が家、この工務店で付いてくる吊り戸棚を活用しながら、手持ちの食器棚を活かす方法に悩んでいたら、本当はダメだけど、吊り戸棚は付けずに差額分で食器棚を買う費用に当てることを提案してもらったことがありました。

    恐らく、標準仕様に付いてくる吊り戸棚も、大量仕入れで安くなるものだと思うのですが、あくまで食器棚との差額は定価同士で比較してくれる話でした。比較的高いキッチンメーカーの食器棚を手配してもらうことになるので、絶対金額としては高くなりそうでしたが、定価で差額にしてもらえるのであれば納得感があります。

    吊り戸棚が縦に伸びると食器棚なのか? – 間取り

    アチチホームとの打ち合わせの続きです。キッチンの通路幅は75cmあればいいとテレビで見た事を伝えると、Sさんも「あぁ、見ましたよー」と水越美枝子さんのソロモン流をちょうど見ていたようです。それは、話しが早いと早速ケユカの背面収納で悩んでいることを相談してみました。悩みの理由は、今ある食器棚を処分するかどうかや、値段が高いことの他にもう一つありました。アチチホームの標準仕様では、キッチンに吊り戸棚が付い…

    ということで、あくまで工務店に払う金額を下げるのではなく、付けてもらうものを変える、工事の内容を置き換えるなどであれば、応じてもらえる可能性があるようです。置き換えるものによって、仕入れ価格が全然違ったり、施工する人が別途必要だと、かえってコストがかかったりと万能ではないかと思いますので、ご注意くださいませ。

    照明器具のコストダウン

    一応、20年前、建売とはいえ、一度家全体の照明を揃えたことがあるので、その感覚が頭にありました。子供部屋の照明でも5千円前後、リビングの少しカッコイイシーリングライトでも1万円前後というのが恥ずかしながら、当初の自分の感覚でした。
    しかし、注文住宅の照明は予想以上に高くのけぞりました。一瞬ダウンライトも一箇所あたり、5千円程度で安いと思ったのですが、あくまで器具の価格でしかなく、施工費用も同様に5千円前後かかるのが普通なんですよね。しかも、ダウンライトは、シーリングライト一つで済む部屋に4〜6つぐらい必要になりますので、かなりの価格になります。
    LEDライトが普及始めたタイミングというのもあるかと思いますが、シーリングライトがひとつ3〜4万というのも普通でかなりびっくりです。

    幸い、我が家は当初の見積りに全部屋分の照明を含む仕様で提案してもらいました。アコルデの標準仕様ではないのですが、他社さんの条件と合わせるために無理をお願いした経緯です。なので、契約時にはあまり照明費用を実感することがありませんでした。
    その後、吹き抜けに付けたくなったシーリングファン一つでも結構高くつくことに悩みます。
    しかし、全部屋分の照明が付いているということは、前述の通り結構な単価の予算が部屋ごとに割り当てられていることに気がついたんですよね。

    そこで、子供部屋や小屋裏部屋などは、後付で3〜4千円で十分と判断して、その差額分をシーリングファンやこだわりたいリビングの照明費用に集中させることにしました。

    実際に訪問したハウスメーカーでも40〜50万相当の照明器具が付いているというところもありました。この場合でも、満遍なく全ての部屋の照明に使うよりも、一部の照明に集中させた方がより豪華な照明を選べるかもしれませんね。

    増えたのに!増えてなかった!照明予算 – 照明

    前回の照明器具の仕分けを執行の話しの続きです。といっても、追加したものも多いので、安くするというより、できるだけ足がでるのを押さえたいという考えでした。さて、仕分け結果がどのようになったかなのですが、次の三つの観点で比較しています。アコルデ提案そのままで、標準外の小屋裏と階段照明だけの追加費用。ただし、このプランだと吹き抜けの照明とファンが付けられません。変更した階段照明分の反映と、吹き抜けのブラ…

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