クロスを選べるはずなのに実は自由じゃない悲しい立場

    奇跡のマイホーム奈良編

    奈良編の続きです。

    心配していた私道の差し押さえの可能性を、とりあえず通行承諾書で保険をかけた上で、結局この物件で契約となりました。
    もちろん、このときベストな選択と考えたのもありましたが、契約を急ぐ理由が少しありました。

    ちょうど建築中なので、早く契約すれば壁紙や外壁の色を選べるらしいのですよね。
    すでに建て具やサッシの色は決まっていたみたいですが、ちょっとした注文住宅気分も味わえるとあって、急がされるままにトントン拍子で進んでしまったところがあります。

    約束通り、契約後に「こぉきゅうに見える」が口癖のM社長に呼び出されて、クロスを選ぶように言われました。
    打ち合わせ場所は、確かファミレスだったのですが、こんな感じでカタログをバーンと見せられると否が応でも盛り上がりますよね。
    クロスカタログ
    しかし、事前に何のイメージも作ってきていない我々二人は途方にくれてしまいます。

    たとえば、こんなにたくさんのクロスの柄の一覧を見せられてもイメージが全く湧きません。
    クロス
    でも、実際はそんな心配もよそにM社長は「ここからここまでで選んでね」と、ものすごい狭い選択肢を示してきました。

    え?そうなの???

    まぁ、建売住宅なので、クロスの仕様も当初から決まっていたのでしょう。
    しかし、気を取り直して、そこから妻が明るいクロスを選ぼうとすると・・・

    「あー、それはあかんわ。もうちょっと和室らしいのにしてもらわんと」
    ダメ

    なんと、まさかのNGが出るではないですか。

    社長曰く、
    「あんたら、まだ融資下りてへんねやろ。融資の審査きわどいねんやろ。あかんかったら、他の人に売らならんからなぁ」
    「特殊なクロスを選ばれたら困んねん。なるべく、誰にでも高級にみえるのんにしとってや」
    ということで、我が家の融資が下りることが半信半疑で好きにさせたくないようなのです。

    この物件の実質リビングとなる部屋は、今では珍しい真壁の和室で柱や長押が露出する、和室らしい和室でした。
    真壁和室
    さすがに、壁は土壁ではなくクロスなのですが、M社長曰くなるべく和室らしいクロスを選んでほしいというのです。

    確か、例えばこんな感じの織物調で少し暗めのクロスを差しながら・・・・
    織物調
    「これゃ!このへんがえぇやろ!」「こぉきゅうに見えるわ」「えぇやろ、これにしとき」

    と半ば強制に選ばされる感じでした。
    なんとか、おすすめの中でもなるべく好みのものを選ぶようにしたのですが、明らかに妻は消化不足で和室の雰囲気にあわせた暗めのクロスで、部屋が暗くなるのではと心配していました。

    ちなみに、このファミレスの中で、M社長が突然ほかのお客さんに声をかけたのですが、どうやらM社長のお客だったようで、随分親しげに話をしていました。その後、M社長がそのお客さんのお会計をしてあげるぐらい、親切だったのですが、明らかに我々と話をするときのテンションと違うので、まだ我々は顧客扱いされていないのだなぁいうことを強烈に実感させられた瞬間です。

    さらに余談ですが、現地で我が家が選んだ物件の二軒隣(連棟で三棟つながっている反対側の端)の物件の進捗を見せてもらった時の話です。
    ちょうど我が家と左右反転していて、全く同じ間取りなのですが、玄関から入ってすぐに我が家にはないものがありました。

    それは、階段下の収納!

    階段下収納といえば、たとえばこんな感じですよね。
    階段下
    [画像はお借りしました]
    さすがに仕上がりまでは見せてもらえませんでしたが、この物件の仕様ではここまでおしゃれではなかったとは思いますが・・・

    どこに階段下収納がつけられるかというと、この部分なのです。
    奈良の家_一階_階段収納の場所
    約2ブロック分直線で上がり、3ブロック目で回転する階段なのですが、2ブロック目の下に収納スペースが取れるようなのです。ちなみに、3ブロック目の下も大きく高さが空くのですが、こちらはDK側にくりぬかれていて、冷蔵庫が置けるようになっています。

    イメージをパースで作成してみました。
    階段下収納パース
    まさにこんな感じで、反対側のお家には扉が付いていたんですよね。
    (もちろん、このパースはイメージでしかありませんので、実際はつけてもらえませんでしたw)

    その他にも、ご主人の背が高いからと階段上の天井を上げたりと細かいカスタマイズがされていました。

    当然、我々の場合、クロスと同様にできないよと釘を刺されていたわけですが、この時の何ともいえないみじめさはずっと忘れられなかったですね。まぁ、どちらにせよオプション費用がかかるはずなので、出せなかったと思いますけど(苦笑)

    それだけに、今の家でまさに注文住宅として本当に自由に選べたとき(もちろんローコストな制限はありましたがw)は、どれだけ嬉しかったことか。

    今となっては、懐かしい思い出でございます。

    コメント

    タイトルとURLをコピーしました